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日高 昭秀; 丸山 結; 五十嵐 実*; 橋本 和一郎; 杉本 純
8th Int. Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics, 2, p.595 - 604, 1997/00
原研では、配管信頼性実証試験(WIND計画)において、シビアアクシデント時の配管内FPエアロゾル挙動及び熱または圧力負荷に対する配管健全性を調べている。エアロゾル挙動試験では、最近CsIを用いたWAD1試験を行い、その結果を原研の3次元熱流動解析コードWINDFLOW、FPエアロゾル挙動解析コードART及び両コードを結合するインターフェイスを用いて解析した。CsIエアロゾルの主な沈着機構はガスの温度勾配に依存する熱泳動であることから、熱流動計算結果をエアロゾル挙動計算に適切に反映することにより、配管内のCsI沈着挙動は精度良く予測できることを確認した。また、ART及びVICTORIAコードを用いて、将来WIND計画で試験を予定しているBWRのTQUS(高圧給水失敗+原子炉減圧失敗)シーケンスにおける逃がし安全弁からウエットウェルに至る配管内のFPエアロゾル挙動について解析を実施し、両コードの慣性沈着モデルについて検討を行った。
Y.Yang*; 大橋 弘忠*; 杉本 純
Eighth Int. Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), 2, p.663 - 670, 1997/00
蒸気爆発の粗混合過程を解析するコードで使用される構成式では、通常、抵抗力に対する蒸気の影響を考えていない。しかし、高温溶融物の周りで蒸発が不均一であると、圧力分布も非常に不均一になり易い。この不均一な圧力分布は高温溶融物の受ける抵抗力に影響を及ぼす。本論文では冷却材の自由界面にある高温粒子と冷却材中にある高温粒子について、周囲の蒸気膜中での圧力分布を分析し、蒸気抵抗力モデルを開発した。自由界面では、蒸気が全部高温粒子の下部のみで発生するので、蒸気の圧力は一方向に働くため、大きな抵抗力で粒子の落下速度は大幅に低下する。特に、粒子温度が2500K以上なら、この蒸気抵抗力は無視できないことを明らかにした。水中の粒子については、蒸気抵抗力が蒸気の圧力と冷却材の圧力の比に正比例することを示した。この蒸気抵抗力モデルを蒸気爆発解析コードCHAMP/VEに組込んで、Winfrith Technology Centre(UK)で行った蒸気爆発の粗混合実験MIXA06を解析し、従来の抵抗力モデルとの比較を行った。本モデルの有効性を明らかにした。
与能本 泰介; 大津 巌; 近藤 昌也; 安濃田 良成; 久木田 豊*
Eighth Int. Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), 1, p.535 - 542, 1997/00
PWRにおける小破断冷却材喪失事故時の重力注入系(GDIS)と二次側自動減圧系(SADS)の有効性を実験的に検討した。GDISとSADSは次世代PWRの安全システムの候補になっている。ROSA-V/LSTF装置を用いて4回のLOCA実験を行った。実験により、1)SADSの作動により一次系はGDIS作動圧力の約0.2MPaまで低下する、2)一次系と二次系の圧力差は、U字管内の伝熱様式と二次側水位に影響を受ける、3)一次系に注入された冷却水中の溶存ガスが析出することにより、不凝縮ガスがU字管に蓄積する、4)対向流制限によりU字管内に水が蓄積する、5)低圧条件で系全体の長期振動が生じる、等の特徴的な現象が見いだされた。
加藤 義夫; 中村 秀夫; 井田 瑞穂*; 前川 洋; 勝田 博司; T.Hua*; S.Cevolani*
Eighth Int. Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), 3, p.1260 - 1267, 1997/00
IFMIF-CDA(国際核融合材料照射施設-概念設計活動:1995.2~1997.2)におけるターゲット系概念設計の概要をターゲット部の熱流体特性に重点を置いて述べた。線型加速器から入射する重陽子ビームは最大40MeV,250mAであり、ターゲットLi中でd-Li反応により14MeV中性子を発生させる。ビームエネルギーはLi中で大部分熱に変換されるため、流体Liターゲットの流速は最高20m/sで、最大10MWの除熱を行う。なおビーム照射領域は縦5cm幅20cmの矩形で熱負荷は最大約0.1MW/cmとなる。自由表面の安定化と内部沸騰の防止を行い、安定な中性子場を提供するために、Liジェット流を曲率半径2.5cmのバックウォールにそわせて流す。このバックウォールは約50dpa/fpy以上の中性子照射損傷を受けると予想されるため、交換可能バックウォールの構造検討を行った。
谷口 航; 藤田 朝雄; 菅野 毅; 石川 博久; 石黒 勝彦
Proceedings of 8th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), 0 Pages, 1997/00
高レベル放射性廃棄物の地層処分場に関する設計検討においては、廃棄体の放出する熱の影響が処分場の設計仕様を決定する一要因となる。本件は、このことに着目し、人工バリアに生じると考えれるエアーギャップの有無、廃棄体定置における平面的レイアウト、緩衝材厚さ及び、廃棄体の発熱特性の影響を感度解析的に検討したものである。主な検討結果は以下の通りである。・全ての解析ケースにおいて、人工バリアの温度が最大になる時間は、処分後30年以内であった。・エアーギャプの存在で考慮した場合、存在を考慮しない場合と比較して、ギャップ内側では最大温度が高くなるが、ギャップ外側では、最大上昇温度はほぼ一定である。
望月 弘保; 稲田 卓
Proceedings of 8th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), 0 Pages, 1997/00
本論文では,ATR炉で大破断事故が発生した後,非常用炉心系が作動せず,燃料温度が高温になった場合の重水による崩壊熱除去特性実験及びその解析結果について報告している。使用している圧力管とカランドリア管は,「ふげん」で用いているものと材質,寸法ともに同一で,表面の酸化についても模擬して実験した。このような圧力管カランドリア管の体系にインコネル製の36本クラスターヒーターを装荷し,重水の状態が満水状態にある場合と,ダンプされてカランドリアタンクの底から1mの深さになる場合がある事を考慮し,これら2つの状態に対して被覆管温度を1000近傍まで上昇させて重水による除熱と圧力管/カランドリア管ギャップのCO2のサーモサイフオニングを計測した。実験結果を燃料集合体詳細伝熱が解析できるようにモデルを改良したHESTIAコードとシビアアクシデント解析用にNRCが解析比較す,整備したコードがサーモサイフ
望月 弘保
Proceedings of 8th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), 0 Pages, 1997/00
本研究は、新型転換炉の流動体系において、再循環ポンプ吐出管破断時の逆弁閉鎖特性に関して実験し解析したものである。従来、逆止弁の直近で破断が生じた場合には、簡易的構造評価では逆止弁が破損してしまうような結果となっていた。そこで、このような状況を模擬した逆止弁閉鎖実験を高温高圧下での弁直近破断状態で行い、伝熱流動を計測するとともに弁ディスクの変形状態を計測した。実験より、弁ディスクの閉鎖速度、圧力挙動に関して試験結果を再現出来た。構造変形挙動に関しては、DYNA-3Dコードを用いて、流動解析とリンクした解析を行う方法を提案し、試験後の弁ディスク変形計測値と解析結果を比較することで手法の妥当性を示した。
飯田 将雄
Proceedings of 8th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), 0 Pages, 1997/00
SPLASH-ALEは、計算格子を任意の速度で移動可能とするALE法を採用した、3次元有限要素法流動解析コードである。ALE法によってこのコードは自由液面のような移動境界を扱うことができる。本験究では、SPLASH-ALEを用いて、液面に衝突する上向き平面噴流の自励振動現象を解析した。解析から、振動噴流の流跡線や噴流両側の圧力変動など、実験結果[1]と良く一致する結果が得られた。これにより、SPRASH-ALEに液面と流れの相互作用による不安定現象を解析する能力があること、および解析結果が現象の発生機構仮説の成立性確認に利用できることが示された。 ([1]飯田ら、日本原子力学会1996春の年会、C52)
江沼 康弘; 大平 博昭; 山口 彰
Proceedings of 8th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), 0 Pages, 1997/00
高速炉の崩壊熱除去時のような定流量時におけるプラント動特性を精度よく評価するためには、炉心の経方向及び周方向の熱移行を考慮した多次元炉心モデルが必要になる。従来のSSCに用いられていた炉心を同心円環状のチャンネルに分割してチャンネル間の熱移行を評価するモデルを改良して、集合体1本を1チャンネルとし隣接する6集合体との熱移行を評価する詳細炉心モデルを開発した。また、詳細化による計算時間の増大を解決するため、並列計算による本モデルの高速化を図った。この詳細炉心モデルを原型炉クラスの中型炉に適用し、熱移行特性が従来の同心円モデルに比べて、制御棒等による局所的温度分布を詳細に評価できることが分かった。以上の改良により、炉心伝熱流動特性が実用的な時間で精度良く評価することが可能となった。
堺 公明
Proceedings of 8th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), 0 Pages, 1997/00
案内文要旨:FBR伝熱流動解析に関する代表的な解析結果を出典している。特に,近年,流体と構造物が熱的にカップリングしたサーマルストライピング現象,流体力と構造物が機械的にカップリングした流力振動現象,核と熱がカップリングした炉心での現象など,複雑な連成現象を数値計算によってシミュレーションを行う研究を進めている。それらの解析結果のコンピュータグラフィックスを大型スクリーンにて紹介している。
西村 元彦; 上出 英樹; 林 謙二; 桃井 一光
Proceedings of 8th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), Vo.2, p.903 - 913, 1997/00
自然循環崩壊熱除去の過渡現象における、集合体管熱移行および流量再配分を伴う炉心部熱流動の解明を目的とした実験研究を行い、当事象に対する解析評価手法を開発した。実験は100万kW級大型炉の熱過渡を、7集合体ナトリウム試験装置PLANDTL-DHXにより模擬して実施した。その結果、中心から周辺集合への熱移行による冷却材温度の低下は、集合体出口のみならず、発熱部上端断面においても生じていることがわかった。また、中心集合体最高温度のピーキングファクターは、流量再配分の効果により、定常時(12%流量)1.2から、熱過渡の最高温度発生時には1.1に低下した。さらに,ピーキングファクタはグラスホフ数/レイノイズ数による浮力パラメータに依存することを明らかにした。かかる事象を多次元熱流動解析により評価可能とするために、複数領域メッシュを具備するAQUAコードにサブチャンネル解析において多くの実績を持つ、ミキシング係数
大平 博昭
Proceedings of 8th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), Vo.2, p.856 - 863, 1997/00
LMRの炉上部構造のように熱流体と構造物の温度場が強く影響し合っている体系では、両者を熱的に統合して解析する必要がある。このため、熱流体-構造物連成解析手法;FLUSHの開発を行ってきた。FLUSHでは、まず任意の境界温度を設定することにより、熱流体領域を有限差分法で計算し、その結果得られた境界での熱流束を用いて構造物領域の温度分布を計算する。次に構造物の境界温度を熱流体領域の新たな境界温度として、流体領域を計算する。このように熱流力特性と温度特性とを繰り返し解析することにより両領域での熱的連続性を確保して解析する手法である。FLUSHを用いて、小規模及び実規模サイズの試験体系を解析して、それらの結果を試験結果と比較したところ、いずれも解析結果は試験結果とよく一致し、本解析手法有効性が確認された。
山口 彰
Proceedings of 8th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), Vo.2, 0 Pages, 1997/00
高速増殖原型炉もんじゅの温度計破損によるナトリウム漏えいの原因究明の一環として,温度計さやの振動特性の分析,温度計さやの実寸大模型を使用した流力振動水流動試験,ならびに温度計さやと流体を連成させた流力振動解析を実施した。また,さや段付部においてき裂が進展するに伴う固有振動数の低下を考慮して,さや付根部を減肉させた試験と,さやの固有振動数をパラメータとした流力振動解析を実施した。これらにより,さやの振動とさやの後流渦の相互作用を分析するとともに,さや先端の変位応答線図を策定した。
神永 雅紀; 山本 和喜; 数土 幸夫
Proceedings of 8th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), Vo.3, p.1815 - 1822, 1997/00
通常運転時において、下向流により炉心を冷却している研究用原子炉では、1次冷却材の流量が喪失した場合、炉心内で強制循環による下向流から自然循環による上昇流へと流れの向きの逆転が生ずる。このため、設計では原子炉停止後の補助ポンプ等による炉心冷却の必要性、流れが逆転する際の燃料の安全性を評価する上で流速零を含むCCFL条件下の限界熱流束(CHF)の検討が重要となる。著者らがこれまでに提案したCCFL条件下のCHF相関式は、保守的な評価をするために冷却材のサブクール度を考慮しなかった。本研究では、垂直矩形流路におけるCCFL条件下のCHFについて、CHFに及ぼす流路入口サブクール度及び軸方向出力分布の影響を既存の実験データに基づき定量的に評価し、新たな相関式を提案した。さらに、提案したCHF相関式を安全評価に適用した場合の具体例を解析結果と共に示し、これまでの評価の保守性を定量的に示した。
アキラ トーマス トクヒロ; 宮越 博幸; 木村 暢之
Proceedings of 8th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), Vo.3, p.1712 - 1723, 1997/00
原子炉冷却材の炉心出口噴流の温度差により、炉心上部機能底面に熱サイクルが生じ、それによる構造材の熱疲労は重要な課題である。サーマルストライピング水流動試験装置を用いて3本の平行スリットから出る噴流のうち中心の噴流が低温である垂直噴流の混合を調査するために一連の試験を実施した。スリット幅は20mmでピッチは50mmである。噴流は3つの出口ノイズから大きなテストタンクへと流出する。実験では広範な温度及び 流速データの計測を行っているが、本報告では単一噴流と3噴流の流動を対象にし、主に超音波流速分布測定装置によって計測された流速データに限定した評価を行った。その結果、単一噴流試験データは、既往研究の結果と一致し、実験結果の一般性が示された。流速の変動成分(RMS)測定によると、3噴流において、混合領域では単一噴流と比較して20倍程度のRMS値となるが、完全に混合が発達した領域では単一噴流よりが小さ
土井 禎浩; 村松 壽晴
Proceedings of 8th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), Vo.3, 0 Pages, 1997/00
高速増殖炉のスクラム過渡時に発生する温度成層化現象について、原型炉「もんじゅ」における40%出力定常時、および40%出力定常時からのスクラム過渡時の上部プレナム内軸方向温度分布を単相多次元解析コードAQUAにより解析した。測定結果と解析結果の比較から、定常時の温度分布は測定結果と解析結果で良く一致することを示した。また、過渡期の解析ではフローホール部の流量と内筒を超える流量を精度よく予測することが界面の挙動を評価するうえで重要であることを示した。
飛田 吉春
Proceedings of 8th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), Vo.3, p.1357 - 1364, 1997/00
本報告では、仏国SCARABE炉で行われたBF2試験データによるSIMMER-IIIコードの検証研究の成果を報告する。BF2試験では燃料単成分の沸騰プールが直径6cmのるつぼの中で形成された。SIMMER-IIIコードを用いてこの試験の解析を行いるつぼ壁面への熱流速分布、プール表面の位置とその振動挙動、カバーガス圧力、るつぼ表面に形成された燃料クラスト厚さなどを良く再現することを確認した。またこの研究では、SIMMER-IIIのモデルの検証のみならず、試験では計測できないボイド率の空間分布についても従来の物理モデルによる評価と同様の結果を得るとともに、プール内部の流動特性に関する新たな知見を得て、従来の研究では原因が明らかでなかったるつぼ温度変動のメカニズムを解明した。さらにパラメトリック解析により、プールの表面位置が上下に振動するメカニズムの検討を行った。
守田 幸路; 飛田 吉春; 近藤 悟; 野中 信之
Proceedings of 8th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), Vo.3, p.1332 - 1339, 1997/00
本発表では、高速炉安全解析コードSIMMER-IIIにおいて開発された多成分多相流解析のための新技術を概説すると共に、炉心崩壊事故における遷移過程での重要現象への適用性に関して論議する。ここでは、遷移過程初期に過大な反応度の印加を招くことなく、かつ、再臨界を排除し得るために必要な燃料の炉心外への流出を達成する上で重要な2つの現象、(1)崩壊集合体における物質運動及び、(2)制御棒案内管からの燃料流出を対象としたSIMMMER-IIIコードによる解析結果を通して、本コードの実機条件下での適用性について報告する。
木村 暢之; アキラ トーマス トクヒロ; 宮越 博幸
Int.Top.Mtg.on Nuclear ReactorThermal-Hydraulics, p.1724 - 1734, 1997/00
原子炉冷却材の炉心出口噴流の温度差により、炉心上部機構底面に熱サイクルが生じ、それによる構造材の熱疲労は重要な課題である。本研究では平行スリットからの3本鉛直噴流により生じるサーマルストライピングの熱水力挙動に着目した研究を行った。実験では噴流出口の流速、温度をパラメータとして与えた。中心からの噴流は冷噴流とし、外側の2本の噴流を高温噴流とした。速度はレーザードップラー法と超音波流速分布測定装置、(UVP)、温度は水平方向に39本の熱電対ツリーを鉛直方向へ移動すことによって測定した。本報では、温度測定の結果を基に考察を行った。その結果、3噴流の混合が単一噴流と比較して激しく行われていることが確認された。また、噴流の混合時に生じる温度揺らぎの周波数が、噴流の吐出速度に依存していることを明確にし、無次元評価により、試験条件に依存しない結果を導入した。
大坪 章; 羽賀 一男; 清野 裕; 片岡 一
第8回原子炉熱流力国際会議, p.1101 - 1110, 1997/00
液体金属冷却高速炉の応用として考えられた300kWe宇宙炉SPECTRAおよびSPECTRA-Lでは,発電部に変換効率が高い熱機関の中でも規模が大きくなるほど出力/重量が大きく有利になるランキンサイクルを採用した。タービン入口温度が1040と高温であることから,作動流体にはカリウムを用いるとしている。そこで原子炉システム全体形状の決定と重量の評価に大きな影響を持つカリウムタービン系,すなわち2次系の主要機器について,熱流力な観点から概念設計を行った。取り上げた機器は,主にヒートパイプ,凝縮器,放熱板である。ヒートパイプでは外経37mmでナトリウムを封入したものが14.4kWの熱を輸送できると計算され,これを凝縮器と放熱板の間に142本配置する。2基の凝縮器では,カリウム二相流が内面をヒートパイプ受熱面とする環状流路に導かれて凝縮する。放熱板にはヒートパイプ放熱部が密着され,平均600である80㎡の表面から2M